葛の効果効能

クズの葉

秋の七草の一つ、『葛』は、マメ科の多年草で、日本各地に分布しています。

古くから漢方として利用されていて、皆さんも<葛根湯(かっこんとう)>と聞くとピンとくるのではないでしょうか。

葛根湯は風邪薬として有名ですがその歴史はとても古く、紀元200年頃、中国の張仲景が編纂した医学書『傷寒論(しょうかんろん)』や『金匱要略(きんきようりゃく)』の中でもすでに<風邪の初期症状を緩和する>という効果で紹介されています。

驚異の生命力

ガンガン繁殖する葛

葛は驚異の生命力を誇ります。


夏には1日になんと1メートルもツルが伸びると言われていて、さらに伸びた茎から根が出てきて、さらに繁茂していきます。


成長中の茎の先端部分を切り取ると、勢いよく水が吹き出すそうです。

そんな葛には驚きの生命力を表すこんなエピソードもあります。

20世紀初頭。

アメリカ国務省の植物探検隊は、自国の農業に利益をもたらしそうな新しい植物を探して世界を飛び回っていました。

そんな中、探検隊の一員、デビッド・フェアチャイルドは日本で家畜の資料として利用されている葛を見つけ、自宅の庭で葛を栽培し始めます。

そして葛の存在を知った農民、C・プリーズが高品質な家畜用のエサとして葛の葉を売り始めます。

すると葛はまたたく間にアメリカの南部一体に広がっていきました。

1930年台になると、ルーズベルト大統領が行った<ニューディール政策>において、工事現場の土砂流出を防ぐ目的で葛を植えることが奨励されます。
日本から海を渡った葛は、その生命力でアメリカの土壌保全や水源確保に活躍します。が、、、

葛に飲み込まれる!

あまりに生命力が強く、爆発的に繁殖してしまい、その結果今では有害植物ならびに侵略的外来種として指定され、駆除が続けられているそうです。


最近では<ジャパニーズ・グリーンモンスター>と呼ばれているとかいないとか。


救世主がいつの間にか悪者に。ちょっと悲しい逸話ですね。
ちなみに日本では<竹>があるため繁茂が抑えられているそうです。

葛の効果効能

葛には様々なフラボノイド類やサポニン類が含まれています。

フラボノイドとはポリフェノールの一種で、植物色素の総称です。
これらの色素は紫外線による活性酸素から身を守る抗酸化作用や、害虫から菌から身を守るための抗菌・殺菌作用があり、人間の健康に役立てる研究も盛んに行われています。

葛にはダイゼイン、プエラリン、イソフラボンといったフラボノイドが含まれていて、ホルモンバランスの改善、血管拡張、神経の安定といった効果が期待できます。

サポニンは豆類やお茶、ごぼうなどに多く含まれている成分で、水と油の両方に溶ける性質を持っていて、<天然の界面活性剤>とも言われます。


その性質から、最近ではダイエットや健康の分野で非常に注目されている成分です。


具体的には下記のような効果が期待されています。

(1)肝機能の向上

(2)免疫力向上

(3)ダイエット効果

(4)血流改善

(5)抗酸化作用

美味しいお菓子にもなる葛

最近ではやっかいものとしてみなされがちな『葛』。

ですが、漢方や医療の分野はもちろん、家畜の飼料として用いられたり、葛粉として高級なお菓子になったり、最近ではバイオエタノールとしてエネルギーの分野でも研究が進んでいます。

ぜひまた救世主として日の目を見てほしい植物ですね。

(了)

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